2017年、日本の沿岸へ多くの漁船が漂着した。それらの漁船などからの乗組員の上陸や、漁船からの遺体発見などの報道により、国民の間には憶測と不安が広がっている。近年、北朝鮮船籍が日本の排他的経済水域で違法操業を繰り返している現状も踏まえると、これらの漁船漂着も北朝鮮が関係しているのではないか。 …
2017年、日本の沿岸へ多くの漁船が漂着した。それらの漁船などからの乗組員の上陸や、漁船からの遺体発見などの報道により、国民の間には憶測と不安が広がっている。近年、北朝鮮船籍が日本の排他的経済水域で違法操業を繰り返している現状も踏まえると、これらの漁船漂着も北朝鮮が関係しているのではないか。
2017年までの5年間に日本の沿岸へ漂着した漁船等の船籍別件数を政府は把握しているのか。また、発見された船体・乗組員・遺体には北朝鮮の工作船ないし工作員とのつながりを断定できる証拠などはあったのか。
さらに、漁船などの出航目的、漂着までの経緯は、聞き取り調査により明らかになっているのか。
相次ぐ漁船漂着事例を踏まえて、日本政府は、北朝鮮船による日本の排他的経済水域での違法操業の中止を北朝鮮政府に申し入れるべきではないのか?
2017年までの5年間で漁船などと一緒に全部で何人の遺体が発見されたのか。そして、その遺体はどのように処理・保管先されているのか。そのうち、北朝鮮籍の漁船による遭難で亡くなったと確認できた遺体は計何人で、その遺骨を今後、北朝鮮へ返還する予定はあるのか。
「 “漁船等” の意味するところが必ずしも明らかではないが※」、海上保安庁が確認した朝鮮半島からのものと思われる木造船等の数は、2013年が80件、2014年が65件、2015年が45件、2016年が66件、2017年が104件である。2017年にそれらの船長などから聴取を行った結果、船長などはいずれも、出港目的は漁業であったと述べている。
また、木造船等から発見した遺体からは、北朝鮮の工作船や工作員であると判断できる形跡は見つかっていない。
政府は現在、日本の排他的経済水域での「違法操業」への抗議を、在中華人民共和国日本国大使館を通じて北朝鮮側に対し行っている。しかし、詳細については、今後の対応に支障を与えるおそれがあるため、回答を差し控えたい。
「 “漁業等及び遭難により亡くなった” の意味するところが必ずしも明らかではないが※」、海上保安庁が、2017年までの5年間に、朝鮮半島からのものと思われる木造船等から発見した遺体は、2013年が4体、2014年が0体、2015年が27体、2016年が11体、2017年が35体である。これらの遺体は、市町村が対応を行い、処理・保管されていると認識している。
※ 原文を一部加工し引用しました。
まだコメントが投稿されていません。
質問主意書名 : | 日本の沿岸に漂着した漁船等に関する質問主意書 |
提出先 : | 参議院 |
提出国会回次 : | 196 |
提出番号 : | 2 |
提出日 : | 2018年1月22日 |
転送日 : | 2018年1月24日 |
答弁書受領日 : | 2018年1月30日 |