自衛隊は国際平和協力法に基づき2011年11月から2017年5月までの間に、国連南スーダン共和国ミッションに派遣された。ミッションに派遣された陸上自衛隊員(以下、自衛隊員)の中に、自殺した隊員がいたとの報道があったが、南スーダンでの過酷な業務と自殺に因果関係はなかったのだろうか。 自衛隊員の派…
自衛隊は国際平和協力法に基づき2011年11月から2017年5月までの間に、国連南スーダン共和国ミッションに派遣された。ミッションに派遣された陸上自衛隊員(以下、自衛隊員)の中に、自殺した隊員がいたとの報道があったが、南スーダンでの過酷な業務と自殺に因果関係はなかったのだろうか。
自衛隊員の派遣時から撤収時まで、および現在まで重複を含めて何人派遣されたのか。また「派遣中」「帰還後」または「退職後」に死亡した自衛隊員のうち、死因が自殺、傷病、事故または不明の者は何名で、死亡場所はどこだったのか。
「派遣中」「帰還中」または「退職後」に精神疾患を患った自衛隊員は何人いたのか。
「派遣中」「帰還後」または「退職後」に死亡した者の死因と南スーダンでの過酷な業務との間の因果関係について政府は検証を行ったのか。
「お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが※」、国連南スーダン共和国ミッションには2011年11月から2018年2月までの間に延べ3943人の自衛隊員が参加している。また「派遣中に死亡した自衛隊員」は0人、「帰還後の在職中に死亡した自衛隊員」は2018年3月12日時点で自殺した者が2人、傷病による者が1人であるが、死亡場所は関係者のプライバシー保護の観点から回答を差し控える。 なお「退職後に死亡した自衛隊員」については全てを把握しておらず、回答は困難である。
自衛隊の南スーダンの現地部隊からの「南スーダン派遣施設隊等の衛生状況」との報告によると、2012年2月から2017年5月の間精神疾患に加えて不眠等の「精神・行動障害」に該当した延べ人数は初診78人で、再診は127人であった。「帰還中」や「退職後」に精神疾患を患った人数については把握していない。
「帰還後の在職中に死亡した自衛隊員」の死因と南スーダンでの業務との因果関係は認められていないという認識である。自殺は様々な要素が影響しあって起こるもので原因の特定が難しく、海外派遣との因果関係の特定も困難な場合が多い。 しかし、防衛省は可能な限り自殺の原因の特定に努め、自殺事故防止対策を進めていく。
※ 原文を一部加工し引用しました。
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質問主意書名 : | 南スーダンに派遣された自衛隊員の自殺に関する質問主意書 |
提出先 : | 衆議院 |
提出国会回次 : | 196 |
提出番号 : | 127 |
提出日 : | 2018年3月7日 |
転送日 : | 2018年3月12日 |
答弁書受領日 : | 2018年3月16日 |