いわゆる「引越し難民」の緩和のための政府の取り組みに関する質問主意書

提出議員 : 逢坂 誠二

3月から4月は引越しが集中し、いわゆる引越し難民が発生する。石井啓一国土交通大臣は、繁忙期の引越しドライバー不足が原因とし、業界に対して繁忙期のドライバー確保の努力を促す旨の発言を行った。しかし引越し難民問題は、引越しが3月から4月に集中することが原因であり、引越しのピークそのものを分散させること…

3月から4月は引越しが集中し、いわゆる引越し難民が発生する。石井啓一国土交通大臣は、繁忙期の引越しドライバー不足が原因とし、業界に対して繁忙期のドライバー確保の努力を促す旨の発言を行った。しかし引越し難民問題は、引越しが3月から4月に集中することが原因であり、引越しのピークそのものを分散させることも重要ではないか。政府はドライバーの確保に努めつつも、公務員の引越しの時期をずらすことで、引越しの分散化に率先して臨むべきではないか。

  • 石井大臣の発言から政府も「動向を注視」していると思われるが、引越し難民の現状を政府はどの程度把握しているのか。

  • 2017年3月および4月と、2017年1年間で転居を伴う異動を行った国家公務員は何人で、異動が3月および4月に多い理由は何か。また異動の分散により何らかの不利益が生じるのか。なお国家公務員の繁忙期の転居により、引越し費用は増加する。国家公務員に支給される赴任旅費で足りない分は個人負担となるのか。

  • 流通政策が専門の流通経済大学の野尻俊明学長が「需要の分散化」への取り組みの必要性について述べている様に、「引越し難民の抑制」、「引越し料金上昇の抑制」、「トラックドライバーの確保」、「トラックドライバーの働き方改革と、処遇改善」のためには、国家公務員の異動を3月および4月から分散させるべきではないか。政府として具体的にどう取り組んでいくのか。

  • 例年引越しの需要の約3割が3月から4月にかけて集中し、引越し業者が対応できず別日への変更が求められる場合がある。現時点では本年の3月から4月にかけての引越しの申し込みは例年と同程度で、例年同様日程の変更が生じている場合があると業者から聞いている。今後も引越しに関して状況の把握に努めていく。

  • 2017年1月1日から12月31日までの間に6864人の国家公務員が引越しを行い、そのうち5030人は同年の3月から4月に引越しを行っている。3月は定年退職による欠員が生じ、4月は新規採用を行っているので、この時期に人事異動が集中することとなる。
    また引越しの費用は、旅費法の規定に沿って各庁の長が財務大臣と協議を行って支給することとしている。

  • 物流や引越しの需要集中化は、需要を平準化することで効率化が可能だと考えている。しかし国家公務員および社会一般の人事異動等が3月から4月に行われていることから、引越しの需要は時期により一定程度変動する。政府は今後も業界と連携して車両やドライバーの確保に向けた取組を行っていく。

@restog

2020/12/04

引っ越し業者のドライバーを増やす、言葉で言えば簡単だが、ドライバーの増員には人件費、研修費用等にお金がかかるため、この不況の時代にドライバー増員が出来る企業は多くない。 公務員の転勤時期をずらすという面倒な業務をやりたくないがために引っ越し業者に引っ越し難民減少を一任しているだけではないのか。

 詳細情報

質問主意書名 :いわゆる「引越し難民」の緩和のための政府の取り組みに関する質問主意書 
提出先 :衆議院
提出国会回次 :196
提出番号 :128
提出日 :2018年3月8日
転送日 :2018年3月12日
答弁書受領日 :2018年3月16日

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