羽田低空飛行ルート問題に関する質問主意書

提出議員 : 松原 仁

羽田空港への都心低空飛行ルートについて、品川区と渋谷区の区議会が見直しを求める決議を全会一致で可決し、行政府(首長・行政機関)は賛成、立法府は反対という構図が生じている。 政府は「丁寧な説明を通じ地元の理解」を得るとしているが、理解を得られたかの判断につながる「住民の意識調査」や、住民からの要望の…

羽田空港への都心低空飛行ルートについて、品川区と渋谷区の区議会が見直しを求める決議を全会一致で可決し、行政府(首長・行政機関)は賛成、立法府は反対という構図が生じている。 政府は「丁寧な説明を通じ地元の理解」を得るとしているが、理解を得られたかの判断につながる「住民の意識調査」や、住民からの要望の強い「試験飛行」などは行われていない。
政府が「地元の理解を得た」と判断する基準は、受け入れを表明した「自治体の行政府(首長・行政機関)」の意見を重視するのか、それとも見直しを求める「立法府や住民」の声も含めるのか、政府の対応が注目されている。

  • 飛行機が上空を低空で飛行する自治体の議会は、政府のいうところの「幅広い理解を得る対象の地方公共団体」に含むのか。含むとすれば、品川区および渋谷区の区議会の反対決議によって「幅広い理解」が得られたとは言えなくなったのではないか。
    両議会が反対決議を可決する前と後で、「地元の理解」が得られたかの判断を行う状況が「異なる環境」になったと考えるか。また、飛行ルートについての地域の意思表明として、議会の判断と首長の判断のどちらが「より尊重される」されるべきだと考えるか。

  • 今後、区議会議員も参加する公聴会を開催する予定はあるのか。そのような公聴会は法的に開催が必要だと考えないのか。

  • 新飛行経路の決定前に「試験飛行」を行い、地元の理解を経る為の充分な判断材料を提供するべきではいか。
    世論調査は、「十分な理解」を得られたかを判断する有効な手段であるが、政府は何故世論調査を行わないのか。世論調査以外に住民意識を科学的に調査する方法があるのか。

  • 飛行経路下の地方自治体の議会は指摘の「地方公共団体」に含まれる。両区議会の決議は政府も認識しているが、決議の可決・否決にかかわらず、政府は飛行経路案について地方公共団体および住民(以下、地方公共団体等)への丁寧な情報提供を通じ、理解を得た上で2020年のオリンピックまでの運用開始を考えている。
    また、どのような形で地方公共団体等の「理解を得た」と判断するかは、地方公共団体をはじめとする関係者からの意見を参考に検討する。
    なお、反対決議の前後での「異なる環境」と、議会の判断と首長の判断については、「異なる環境」及び「より尊重される」の意味するところが明らかではなく回答は困難である。

  • 政府としては、航空法39条2項に基づき「羽田空港についての円錐表面及び外側水平表面の追加に伴う公聴会」を開催するが、それ以外の公聴会を開く予定はない。

  • 試験飛行の実施には航空保安設備の整備などが必要であり、試験飛行の要否はその整備状況や地方公共団体等からの要望などを勘案して慎重に判断する。

@zodiac

2019/08/25

政府の決定は、常に結論ありきであり、民意を真摯に受け止めて、その民意を反映させて、結論を変更したことが一度でもあるでしょうか? オリンピックのために、羽田上空を混乱させなければならないこと、その影響はオリンピック開催に見合うものでしょうか?

 詳細情報

質問主意書名 :羽田低空飛行ルート問題に関する質問主意書 
提出先 :衆議院
提出国会回次 :198
提出番号 :295
提出日 :2019年6月21日
転送日 :2019年6月26日
答弁書受領日 :2019年7月5日

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