諸外国における水道分野へのコンセッション事業の導入等に関する質問主意書

提出議員 : 吉田 忠智

「水道事業における官民連携に関する手引き(改訂版)」では、他国の水道事業の再公営化についての調査が不十分であり、前質問に対する答弁があいまいで答えになっていなかったため、吉田 忠智議員の再質問である。

水道事業の再公営化については、衆参でも再三質疑が行われて大きな論点となっている。諸外国の水道事業の再公営化の実態を把握しないまま、日本の水道事業を民間に運営委託してしまう問題点はないのだろうか。

質問のまとめ

  • マスコミなどでPFI事業について批判している水ジャーナリストの橋本淳司氏は、フランス パリ市の再公営化について以下の発言をしている。この対立する見解について政府はどう考えているのか。

  • 1985年から2008年までに、水道料金が174%上がった。

  • 民営化時には営業利益は7%台と報告されていた。しかし、再公営化時に帳簿を調査してみると、営業利益は15%~20%もあり、税金も払っていない。

  • 足立慎一郎氏及び福田健一郎氏の両者は、政府の進めるコンセッション化に直接的に関係していることは間違いないか。

答弁のまとめ

  • 「ご指摘の “対立する見解” の意味するところが必ずしも明らかではないが、※」パリ市の水道事業については以下のように把握している。
  • 2009年まで、浄水処理等は官民出資会社、配水及び給水は民間企業で運営されていたが、2010年から同市設立の商工業的公施設法人が水道事業を一元的に運営している。

  • 2009年の水道料金は、1985年に比べ2.74倍になっている。

  • 「ご指摘の “政府の進めるコンセッション化に直接的に関係している” の意味するところが必ずしも明らかではないが、※」足立慎一郎氏は、民間資金等活用事業推進委員会の専門委員および厚生労働省が開催した水道施設運営等事業の実施に関する検討会の構成員として参画している。

    ※ 原文を一部加工し引用しました。

@restog

2021/05/22

この記事だけの情報だけだと、水道の民営化に対して適切な意見を持つことが出来ないが、ライフラインに関することなので慎重に議論していく必要があると思う。

@TONOさん3号

2021/05/12

質問の意図が掴めなかったので支持するコメントは出来ないのですが基本代りがないもの。安全性に疑問があるものは民営化は反対の立場です。 既に飲み水などはペットボトル等で民間から購入出来るものもあるので代わりは利くとも言えるのですが。 河川、ダム等の管理、道路工事(配管工事)とも関わって来るので今のままでよいと思う。

@kimuu

2020/06/01

民営化によって水道料金が3倍近くになってしまうと、所得が少ない世帯への負担が大きくなってしまうのではないかと心配です。

 詳細情報

質問主意書名 :諸外国における水道分野へのコンセッション事業の導入等に関する質問主意書 
提出先 :参議院
提出国会回次 :201
提出番号 :79
提出日 :2020年3月19日
転送日 :2020年3月25日
答弁書受領日 :2020年3月31日

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