新型コロナウイルス感染症で入院されている患者さんの退院基準に関する質問主意書

提出議員 : 浜田 聡

世界中で猛威を振るう新型コロナウィルス感染症。日本でも感染拡大に中々歯止めがかからない状態が続いている。この状況下で医療機関における病床数確保は大変重要であるが、余裕がなくってきているのが現状だ。

厚生労働省が2020年4月に発表した通知では、入院勧告に相当する条件が緩和され退院の基準も軽減された。

軽症者の宿泊施設および自宅を利用しての療養生活など、限られた病床数に対する対策を政府は講じてきた。しかし近い将来、患者数の飛躍的な増加も起こりうる可能性がある中、政府にはより柔軟な対応が求められている。


退院基準は適正なのか

2020年2月、厚生省は新型コロナウィルス感染症対策として「検疫法上の隔離・停留を可能とする措置を新たに講ずる」また「無症状病原体保有者を入院措置・公的負担の対象とする」と発表した。

当初は陽性患者だけでなく、無症状病原体保有者も入院勧告の対象であった。その後、病床数が充分確保できない状態を鑑み、入院条件の緩和および軽症者は宿泊施設および自宅での療養生活をの措置をとることとなった。

2020年4月に改めて、退院基準が改定され以下のように変更となっている。 退院基準

この表を見ると、症状軽快後PCR検査に至る時間に変更はあったが、退院が認められるには2回の陰性結果が必要である点に変更はない。

浜田議員はこの点について基準が厳しすぎるのではないかと指摘しており、設定にあたり何が参考となったのかを政府に質問している。

これに対し政府は、世界保健機関が公表した「軽症の新型コロナウイルス(COVID―19)患者の在宅ケアと接触者の管理暫定ガイダンス(2020年3月17日版)」を参考にしていると回答した。


病床数の充分な確保は実現可能か

浜田議員は、この基準では増加する感染者のための充分な病床を確保できないのではないかと危惧している。医師が症状としては退院可能と診断した患者も入院継続することになり、治療が必要な新規患者への対応が遅れることを指摘した。PCR検査の回数を減らすか無しとする退院基準へ変更できないのかと質問している。

これに対し政府は、今後も検証は重ねていくとしながら「医師が必ずしも入院が必要ではないと判断した軽症者」に対しては宿泊施設や自宅での療養を行うこととしていると回答した。


感染症拡大防止と医療体制確立の実現

飛躍的な患者数の増大はいつ襲ってくるのかわからない。長期に渡るコロナ禍の中、国民はもとより医療現場はさらに疲弊しているだろう。PCR検査の正確性、ワクチン開発の見通し、確かと言える条件が揃わない中で「感染拡大防止」「患者の治療」を遂行していくことは非常に困難である。

病床数確保ができないということは、重篤患者や死亡者数が増えるという状況を招きかねない。苦しい状況下ではあるが、対策の見直しを行い継続して改善案を模索していく必要があるのではないだろうか。

https://extranet.who.int/kobe_centre/sites/default/files/pdf/WHO-nCov-IPC-HomeCare-2020.3-jpn.pdf


@TONOさん3号

2021/03/15

ある程度緩和してもよいと思う。 重症化する恐れのある持病を持っている方と高齢者の方を除いては早い退院も問題ないと思う。 また病床の確保については各病院間の連携がとれていないと思う。 医師会の偉い人は上への文句と国民への注文ばかりで民間病床の活用連携への対応を全くやっていないように思う。 この程度の人数で何故医療崩壊と言うのか?不思議でならない。

@m_kmtm@0101

2021/03/12

小さい子供がいると、家庭内感染を覚悟するしかない。宿泊施設だけでなく、自宅待機の人への支援ももっと対応してほしい。

@restog

2021/02/10

症状が軽快に向かってからどれだけの時間がたてば感染力がなくなるのか、具体的な研究が行われていない段階では、簡単に退院日を早めることは出来ないのではないかと思う。 具体的な研究に早めに取り掛かる必要があるとともに、ワクチンの副作用が出た人にどのような共通点があるのかをしっかりと調査をしないことには、ワクチン接種を進めてはならないと考える。

@なんたん

2020/11/29

最近また増えてきて、病床確保が難しい状態ですが、自宅待機は家族感染のリスクが高いので、宿泊施設を増やしてほしいと思います。

 詳細情報

質問主意書名 :新型コロナウイルス感染症で入院されている患者さんの退院基準に関する質問主意書 
提出先 :参議院
提出国会回次 :201
提出番号 :104
提出日 :2020年4月20日
転送日 :2020年4月27日
答弁書受領日 :2020年5月1日

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