「平成」の選定過程に関する文書の保存期間に関する質問主意書

提出議員 : 初鹿 明博

毎日新聞の報道により、元号「平成」の選考過程に関する文書取り扱いの不透明性が浮き彫りとなった。同文書の政府から国立公文書館へ移管する時期は2044年3月末と規定されたが、これは公文書管理法で定める「1年~30年」を大幅に上回る。そのほか、延長期間と延長した理由を内閣総理大臣に報告していなかったなど…

毎日新聞の報道により、元号「平成」の選考過程に関する文書取り扱いの不透明性が浮き彫りとなった。同文書の政府から国立公文書館へ移管する時期は2044年3月末と規定されたが、これは公文書管理法で定める「1年~30年」を大幅に上回る。そのほか、延長期間と延長した理由を内閣総理大臣に報告していなかったなど、手続き上の不備も見られた。公文書の所管事務見直しにおける文書の引継ぎや複数文書の取りまとめを行った場合は、文書作成時の保存ルールが適用されるべきではないのか。

  • 「平成」の選定過程にかかわる公文書所管事務の移行の際、他の複数の文書とまとめられた日が作成日とされた。内閣府大臣官房公文書管理課は、この事務手続きが行われたことをいつ知ったのか。

  • 政府は、作成日の変更手続きを適法と考えるのか。「行政文書の管理に関するガイドライン」では、組織改廃等にともなう文書管理の手続きは「引継」であり、所管変更および文書の取りまとめによる文書の新規取得は法の趣旨に反するのではないか。

  • 所管変更や文書取りまとめがあったとしても、本件文書が作成された日の翌年度、すなわち1989年4月1日を保存期間の起算日とすべきであり、保存期間の満了日も2019年3月31日に設定し、保存期限を延長せずに当該文書を国立公文書館に移行すべきではないか。

  • 「平成」の選考過程に関する文書(以下、本件文書)をまとめた行政文書ファイル「“ 平成 ”改元に係る事務手続きの経緯等関係資料」の保存期間の起算日が2014年4月1日に変更されたことを、内閣府大臣官房公文書管理課が知ったのは2018年2月21日である。

  • 「“ 平成 ”改元に係る事務手続きの経緯等関係資料」は、公文書管理法が施行される前に作成された。その後、同法第5条第2項の定める行政文書ファイルとしてまとめられ、同第3項に基づき、保存期間の起算日を2014年4月1日に定めた。本件文書については、保存期間の起算日を、文書が作成された翌年度の4月1日に変更することが妥当であると考えて整理を行った。

  • 組織変更にともなう文書管理の引継ぎは、行政文書ファイル保存要領(行政文書の管理に関するガイドラインに基づき各行政機関が作成)に基づき、適切に行われるべきであって、文書作成取得日の年度や機関および保存期間の起算日が変更されるできではない。引継ぎ時の保存期間についても、引継ぎを受けた行政機関の標準文書保存期間基準に基づいて適切に判断されるべきである。保存期間終了後の本件文書の取り扱いは、公文書管理法に基づき適切に判断していく。

まだコメントが投稿されていません。

 詳細情報

質問主意書名 :「平成」の選定過程に関する文書の保存期間に関する質問主意書 
提出先 :衆議院
提出国会回次 :198
提出番号 :4
提出日 :2019年1月28日
転送日 :2019年2月4日
答弁書受領日 :2019年2月8日

 関連するイシュー・タグ・コンテンツ