中高年の引きこもりを対象とした緊急相談、支援体制に関する質問主意書

提出議員 : 初鹿 明博

旧農林水産省事務次官が44歳の無職の長男を刺し逮捕された。この事件は、長男がカリタス小学校児童の殺傷事件(川崎市)と同様の事件を起こすことを憂慮した家族によって発生した。ひきこもり本人および家族の高齢化が進む(8050問題)中で、同様の心境に陥るケースも少なくないと考えられるが、そのようなケースへ…

旧農林水産省事務次官が44歳の無職の長男を刺し逮捕された。この事件は、長男がカリタス小学校児童の殺傷事件(川崎市)と同様の事件を起こすことを憂慮した家族によって発生した。ひきこもり本人および家族の高齢化が進む(8050問題)中で、同様の心境に陥るケースも少なくないと考えられるが、そのようなケースへの支援を強化する必要があるのではないか。

  • 内閣府の調査では、40~64歳までの中高年の内、1.46%(61万3千人)が引きこもり状態にあり、退職をきっかけにひきこもりになる割合が36.2%と最多である。「定年退職」とそれ以外の理由による引きこもりでは支援の方法が異なるが、政府は「定年退職」以外を理由とする引きこもりの者を何人と推計しているか。

  • 元農水省事務次官の事件を受け、類似事件の発生を防ぐために緊急の電話相談などを行い、支援が必要な場合は障害者福祉や介護保険制度を超えてでも対策を行うべきではないか。中高年の引きこもりを対象とした支援制度の構築が必要ではないか。

  • 「定年退職」以外を理由とする中高年の引きこもり者数は推計を行っておらず、回答は困難である。
    なお、内閣府の「生活状況に関する調査(2018年)」にて「広義の引きこもり」に該当した人は、有効回収数3248人中1.45%の47人だった。この47人のうち定年退職を理由とするひきこもりの人数を把握しておらず、この調査から適切に推計することも困難である。

  • 「“障害者福祉や介護保険制度の枠を超えてでも”の意味するところが必ずしも明らかではない※」が、0~64歳までの中高年を含め、ひきこもりの本人および家族からの相談(来所・電話等)を「ひきこもり地域支援センター(都道府県・政令指定都市)」にて受け付けており、「生活困窮者自立支援制度による相談窓口(都道府県等)」では就労の支援を行っている。
    また、厚生省では「厚生労働省就職氷河期世代活躍支援プラン(2019年5月29日公表)」の中で、「支援が必要なすべての方に支援を届ける体制の強化」を「社会参加実現に向けたプログラム」として取り組むとしている。

※ 原文を一部加工し引用しました。

@TONOさん3号

2021/06/27

このような状況は最近になってやっと表に出てきた感がある。 むかしからあったのだろうけどみんな個人(家族だけ)で背負っていたのですね。やはり支援が必要ですね。 年齢を重ねた人等の人材の活用出来ないだろうか?

@restog

2020/12/12

まずは定年退職以外の理由による引きこもりの実態を把握することが先決だと感じた。そのうえで、引きこもりの中年と一緒に暮らす家族に対する支援体制を整えていく必要があると思う。

 詳細情報

質問主意書名 :中高年の引きこもりを対象とした緊急相談、支援体制に関する質問主意書 
提出先 :衆議院
提出国会回次 :198
提出番号 :205
提出日 :2019年6月4日
転送日 :2019年6月10日
答弁書受領日 :2019年6月14日

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