<編集部の解説> コンセッション事業(コンセッション方式によるPFI事業)は、空港や下水道などの多くの分野で導入が進んでいる。 コンセッション事業はこれまでの指定管理者制度とは大きく異なり、民間事業者が利用料の徴収ができるようになるため、事業の収益性の管理がより重要になる。 このため、公務員には投…
<編集部の解説>
コンセッション事業(コンセッション方式によるPFI事業)は、空港や下水道などの多くの分野で導入が進んでいる。
コンセッション事業はこれまでの指定管理者制度とは大きく異なり、民間事業者が利用料の徴収ができるようになるため、事業の収益性の管理がより重要になる。
このため、公務員には投資、金融、財政、会計等の今までにはない専門的な知識が求められるのですが、中小の自治体は財政的にも人員的にも厳しい状況にあり、事業のモニタリングを行う体制の育成が難しい。
そこで政府としては、公務員の専門性の向上を図るため指針を示し、業務をゆだねる地方公共団体の事業のモニタリング能力を確保するべきではないか。
<質問>
コンセッション事業に携わる公務員の専門性の向上を図るため、政府として次のことを整備するべきではないか
研修等についての統一的なマニュアルの作成
公務員試験や職員研修の充実
公務員の金融機関、大学等への派遣受講などに対する財政的、組織的な支援
統一的、計画的な研修やシンポジウムなどの開催
コンセッション事業の投資化に伴う事業のモニタリングは、これまでの点検中心とは大きく違い、内容が総合的、複雑で長期にわたるため、モニタリングに携わる公務員研修の充実を図るべきではないか。
<答弁>
どのような研修等を行うかは地方公共団体の判断に委ねられているが、国では、専門課程PPP/PFI研修、コンセッション事業推進セミナー、水道分野における官民連携推進協議会を開催している。
また、様々な機会で公共施設等運営事業の概要や特徴等を説明・周知し、専門家の派遣を行う等、地方公務員の知識向上に取り組んでいる。
「公共施設等運営権及び公共施設等運営事業に関するガイドライン」にて、コンセッション事業のモニタリングについての専門家の活用、官民間のリスク分担の明確化、必要な体制の構築等を示しており、引き続きこのガイドラインについて説明、周知していく。
@westman
2020/06/10
確かに国による支援は必要だと思うが、そもそも市町村の公務員に民間事業の収益性を管理することができるのか。これは結構根深い問題になるのでは。管理(モニタリング?)ができなければ、民間事業者のコントロールができなくなるわけなので。
質問主意書名 : | コンセッション研修やセミナー等に関する質問主意書 |
提出先 : | 参議院 |
提出国会回次 : | 201 |
提出番号 : | 71 |
提出日 : | 2020年3月5日 |
転送日 : | 2020年3月11日 |
答弁書受領日 : | 2020年3月17日 |