2020年3月6日に提出された「地域共生社会の実現のための社会福祉法等の一部を改正する法律案」によると、介護福祉士養成施設卒業者へ国家試験の受験を義務付けることを5年間猶予する現行の経過措置が、もう5年間延長されることになる。本改正案により、国会試験に合格せずに介護福祉士として長期間働くことになり…
2020年3月6日に提出された「地域共生社会の実現のための社会福祉法等の一部を改正する法律案」によると、介護福祉士養成施設卒業者へ国家試験の受験を義務付けることを5年間猶予する現行の経過措置が、もう5年間延長されることになる。本改正案により、国会試験に合格せずに介護福祉士として長期間働くことになり、介護福祉士の社会的地位や質の向上に資するとは思えない。
多くの反対意見があったにもかかわらず、なぜこのような改正案を提出したのか。
2017年度から介護福祉士養成施設卒業生の国家試験受験が始まったが、2017から2018年度の卒業生のうち、国家試験不合格者および国家試験未受験者で介護福祉士として従事しているのは何人か。今後7年間における介護福祉士の輩出見込みは何人か。
医療的ケア実技の達成度をはじめ、各教科の修了要件は各介護福祉士養成施設の裁量に委ねられているが、専門職としての介護福祉士の質を担保するには介護福祉士国家試験に合格することが最低条件ではないのか。また、養成施設ごとの合格率を公表すべきではないか。
介護福祉士養成施設卒業者への国家試験義務付け延長の背景には留学生の合格率の低さが挙げられているが、国家試験に合格できるよう教育支援や就労支援をどのように充実させようとしているのか。
2019年12月に社会保障審議会福祉部会が取りまとめた議論の整理を踏まえ、引き続き養成施設の卒業者に対し国家試験に合格することを介護福祉士資格取得の要件としていく方針を堅持しながらも、現下の介護人材の不足状況を考慮して、経過措置の適用対象を2026年度の卒業者まで延長することが適切であると判断した。
全ての養成施設における卒業者の進路を網羅的に把握することは困難であり、把握していない。今後7年間における介護福祉士の輩出見込みについても、養成施設への入学者数等を予測することは困難である。
養成施設ごとの合格率の公表については、社会福祉士試験等における取扱いも踏まえて検討してまいりたい。
都道府県に設置された地域医療介護総合確保基金において、養成施設への留学を希望する外国人と卒業後の就労先となる介護施設等とのマッチングを支援している。さらに2020年度から、養成施設に在籍する留学生に対する教育の質の向上に向けた取り組みを支援することとしている。
@TONOさん3号
2021/05/22
ある程度の知識と学力は必要なので資格は必要とは思うが介護の世界は経験と実績の方が重要だと思う。 経験も資格(得点)に加味して学科免除とかしてもよいと思う。 又は違う道を設けて別の資格(経験重視)を作ってはどうか。もちろん同じ給料で。
質問主意書名 : | 介護福祉士養成施設卒業者への国家試験義務付けに係る現行五年間の経過措置の延長に関する質問主意書 |
提出先 : | 参議院 |
提出国会回次 : | 201 |
提出番号 : | 85 |
提出日 : | 2020年3月27日 |
転送日 : | 2020年4月1日 |
答弁書受領日 : | 2020年4月7日 |