ストックホルム合意における「日本人に関する全ての問題」に関する質問主意書

提出議員 : 有田 芳生

戦後の北朝鮮への帰還事業で、北朝鮮に渡航した日本人の正確な人数と現在消息を確認できている日本人の人数、並びに終戦前後に北朝鮮で亡くなった日本人の遺骨のうち北朝鮮に残されている数について、政府は正確な数を把握しているのだろうか。同様に、北朝鮮による拉致の可能性のある行方不明者の数についても、正確に把…

戦後の北朝鮮への帰還事業で、北朝鮮に渡航した日本人の正確な人数と現在消息を確認できている日本人の人数、並びに終戦前後に北朝鮮で亡くなった日本人の遺骨のうち北朝鮮に残されている数について、政府は正確な数を把握しているのだろうか。同様に、北朝鮮による拉致の可能性のある行方不明者の数についても、正確に把握ができているのだろうか。

  • 1959年(昭和34年)12月から、1980年(昭和55年)7月まで北朝鮮への帰還事業が行われ、多くの日本人が北朝鮮へ渡った。1960年時点で、871名の消息が確認されているが、現在の残留日本人の生存者数を、政府は把握しているのか。 なお、この事業により北朝鮮へ渡った日本人の政府による数はなぜ、1980年(6671人)と2017年(6836人)で異なっているのか。
    また、北朝鮮に残された日本人遺骨数は、概数で21600柱(2016年の外務省文書による)とのことだが、それはいつどのような方法で確認をしたのか。それはストックホルム合意の後か。

  • 2018年1月現在で、北朝鮮による拉致の可能性が疑われる行方不明者は、総数および男女別で各々何人いるのか。また、これらの行方不明者数について政府は、名簿を作成するなどの正確な調査依頼および行方不明候補者に変更があった際の連絡などを、北朝鮮に対し行っているのか。

  • 2017年3月、政府は拉致問題について「政府の最重要課題のひとつ」、「最優先で取り組んでいる」などの答弁を行った。政府が考えている北朝鮮に関する優先的に取組むべき課題は、核・ミサイルではなく拉致問題であるとの認識でよいか。

  • 事実関係を確認できないため回答することが難しいが、帰還事業で北朝鮮へ渡った日本人の総数に相違があるのは、帰還事業が1980年の総数確認の後、1984年まで継続しており、結果として差分が生じたためである。
    また、残存遺骨の数を北朝鮮側に確認したか否かについては、今後の対応に支障を与える可能性があるため回答を差し控えるが、遺骨の数は「援護50年史」(厚生省社会・援護局援護50年史編集委員会監修)に記載の戦没者概数の34600人と、北朝鮮より送還された遺骨数の13000柱の差分より算出をしている。

  • 2018年1月1日現在での北朝鮮による拉致の可能性が疑われる行方不明者は、男性643名、女性240名の合計883名である。
    行方不明者の人数に変動があった際に、北朝鮮へ名簿に基づく調査依頼を都度行っているのかについては、今後の調査・対応に影響を与える恐れがあるため、回答を差し控えたい。

  • 「お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが※」、日朝関係については、国交正常化の実現に向けて取り組んでいく。それに向けて、拉致・核・ミサイルといった諸問題を、日朝平壌宣言に基づいて包括的に解決していく。

※ 原文を一部加工し引用しました。

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 詳細情報

質問主意書名 :ストックホルム合意における「日本人に関する全ての問題」に関する質問主意書 
提出先 :参議院
提出国会回次 :196
提出番号 :3
提出日 :2018年1月22日
転送日 :2018年1月24日
答弁書受領日 :2018年1月30日

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