関西電力役員に還流した三億二千万円の金品の原資に関する質問主意書

提出議員 : 阿部 知子

関西電力の岩根社長を含む役員が、2018年までの7年間に3億2千万円の金品を高山町元助役の森山栄治氏から受け取っていた。

しかし関西電力は、黒塗りの報告書を作成したばかりではなく、報告書にある吉田開発(編集部注:森山助役と関係が深いとされる)向けの計22件の発注内訳の開示を拒否している。

このことで、国民の間には、3億2千万円が総括原価方式により電気料金に上乗せされていたとの疑念が広がっている。

そもそも、吉田開発向けの発注費用が総括原価に含まれるかの査定を行ったのが経産省であれば、関西電力だけではなく、経産省もこの疑惑についての説明責任を問われることになる。


  • 報告書によれば、関電幹部の金品受領は、国税当局による査察で発覚している。経産省が本件を知ったのはいつか。報告書前に知らなかったとすれば、監督体制の不備ではないか。

  • 報告書にある関西電力による吉田開発への発注22件について、電気事業法に基づく総括原価に含まれているかの査定は、経産省が行ったのか。

  • 関西電力は、吉田開発への発注内訳の開示を拒否している。その理由として、開示により「吉田開発の権利、競争上の地位およびその他正当な利益を害するおそれ」と「今後の業務運営へ影響をあたえるおそれ」があるためとしているが、経産省も同じ見解か。経産省には、この間把握した事実を明らかにし、国民への説明責任を果たすべきではないか。


  • 経済産業省が、関西電力の金品授受を知ったのは、関西電力社長会見のあった2019年9月27日である。それまでに関西電力から報告がなかったことは、深刻な問題であると認識している。

  • 電気事業法等に基づき、「料金が能率的な経営のもと適正な原価に適正な利潤を加えたものであること」等について審査を行ったが、個別の工事契約実績を審査することにはなっておらず、総括原価に含まれているかどうかは査定していない。

  • 回答は関西電力の判断でなされたもので、政府として回答する立場にないが、総括原価として電気料金に盛り込まれてた疑惑についての報道は承知している。今回の事案は、関西電力が設置した第三者委員会で事実関係の調査と原因究明が進められていると承知しており、関西電力からの報告を踏まえて厳正に対処したい。

@westman

2020/06/09

結局は外部調査委員会による調査に委ねられたみたいですが、当初は関電内部の調査委員会の報告を待つという、ぬるま湯の対応を経産省はしてたのですね。当事者意識が薄いのか、しっぽ切りなのか。

 詳細情報

質問主意書名 :関西電力役員に還流した三億二千万円の金品の原資に関する質問主意書 
提出先 :衆議院
提出国会回次 :200
提出番号 :165
提出日 :2019年12月4日
転送日 :2019年12月9日
答弁書受領日 :2019年12月17日

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