近年、ゲーム依存症への対策が必要であると指摘されており、WHOもゲーム障害を精神疾患の一つとしている。一方で国を挙げてeスポーツを推進しており、インターネットやオンラインゲームの利用について過度な規制とならないよう慎重に検討すべきである。 このような中、香川県議会において、利用時間の制限や事業者に…
近年、ゲーム依存症への対策が必要であると指摘されており、WHOもゲーム障害を精神疾患の一つとしている。一方で国を挙げてeスポーツを推進しており、インターネットやオンラインゲームの利用について過度な規制とならないよう慎重に検討すべきである。
このような中、香川県議会において、利用時間の制限や事業者に対する自主規制、フィルタリングソフトの活用等を求める「香川県ネット・ゲーム依存症対策条例(仮称)」(以下、本条例案)の制定が検討されている。本条例案はその内容(例えば、子供のゲーム時間を1日60分までなど)が科学的根拠に基づかず、制定手続についても問題を抱えている。
地方公共団体が制定する条例について
一般的にどのような場合に制定できるのか。
条例の効力は、原則当該地方公共団体の域内のみに及ぶのか。
どのような場合に、効力が当該地方公共団体の域外に及ぶのか。
本条例案について
香川県外に事務所または事業所を有する者に対して、県や市町が実施する県民のネット・ゲーム依存症対策に協力させることは可能か。
児童の権利に関する条約を明確に侵害するのではないか。
政府は、国の施策と異なる方向性とならないよう必要な助言を行っていく必要があるのではないか。
子どものスマートフォン使用等の時間的な制限(平日は1日60分、休日は90分)について、科学的根拠の有無や有効性をどのように考えるか。
まずは家庭や学校等における対策の充実や支援が重要であり、インターネットやオンラインゲーム等の利用の規制については慎重に検討すべきではないか。
本条例案の検討に際してパブリックコメントが実施されたが、通常は30日間の実施が2週間とされており、香川県内に住所を有する方のみが意見を提出できるとされている。これは制度の趣旨に照らし望ましくないのではないか。
地方自治法において、普通地方公共団体は法令に違反しない限り、事務に関し条例を制定することができると規定されている。また、当該区域内であれば住民かどうかを問わず効力が及ぶとともに、区域外にある者にも、例えば区域内において条例の規定の対象となるものを所有または占有するような場合には、条例の規定が適用されることがあり得る。
地方公共団体の議会が審議する条例案に関するものなので、政府としてお答えすることは差し控えたい。また、ゲーム時間制限の有効性や科学的根拠は承知していないが、国立病院が実施したアンケートにより、ゲーム時間が長くなるに従って止められないというケースが多くなる傾向にあるということは承知している。
政府として、青少年インターネット環境整備法を整備するとともに、オンラインゲームを含むゲーム依存症に関する正しい知識の普及や相談・支援体制の整備に取り組んでいる。また、関係省庁やゲーム会社を含む関係団体による協議の場を設けて、対策を推進している。
各地方公共団体において、行政手続法の規定やそれぞれの地域の実情等を踏まえて適切な措置が講じられるべきものと考えており、個々の事案について、政府としてお答えすることは差し控えたい。
@restog
2021/02/06
ゲームを規制するのかe-スポーツを推奨するのか、国ははっきりと指針を立てていく必要があると感じた。 ただゲームやスマホの使用を規制するのではなく、ゲームやスマホに代わる娯楽(学習の機会)を増やしていく、国民に紹介する、などのことも同時に行わなくてはならないのではないだろうか?
質問主意書名 : | ネット・ゲーム依存症対策に関する質問主意書 |
提出先 : | 参議院 |
提出国会回次 : | 201 |
提出番号 : | 50 |
提出日 : | 2020年2月19日 |
転送日 : | 2020年2月26日 |
答弁書受領日 : | 2020年3月3日 |