タワーマンションの災害時の対策に関する質問主意書

提出議員 : 柿沢 未途

大都市圏を中心としてタワーマンションが急速に増加している。高さ60メートル以上、20フロアを超えるタワーマンションにおいて、大規模自然災害への備えとして必要とされる対策は、戸建住宅とは大きく異なるのではないか。 全国にはタワーマンションが何物件あり、本年2月1日現在で何世帯が居住しているのか。…

大都市圏を中心としてタワーマンションが急速に増加している。高さ60メートル以上、20フロアを超えるタワーマンションにおいて、大規模自然災害への備えとして必要とされる対策は、戸建住宅とは大きく異なるのではないか。

  • 全国にはタワーマンションが何物件あり、本年2月1日現在で何世帯が居住しているのか。また、タワーマンションの住人に対し在宅避難を推奨する自治体も多いが、こうした住宅での在宅避難にはどのような困難が考えられるのか。

  • タワーマンションの非常用発電機は、災害時に一般用のエレベーターの運転を継続させるためのものではなく、しかも燃料は数時間で切れる。こうした状況での在宅避難に支障はないのか。また、長期停電を想定した改善措置をとる必要があるのではないか。2015年1月17日には、東京都港区で、小型のタンカーからマンションに燃料を供給する訓練が行われた。このように、タワーマンションなどの非常用発電機に対し、小型タンカーから燃料供給を行う仕組みを作るべきではないか。

  • 非常用発電機は、適切な点検が実施されていないことが多い。集合住宅での非常用発電機の点検の実施率はどうなっているのか。また、石油連盟では、非常用発電機の備蓄燃料を定期的に使用するか入れ替えるよう呼びかけているが、政府は取り扱い状況を確認しているのか。していない場合、今後確認する必要があるのではないか。

  • 「お尋ねについて把握していないため、お答えすることは困難である※」が、国土交通省は2017年12月末日までに完成した分譲マンションの総戸数は約644万1000戸と推計している。在宅避難では、停電の際に階段の昇降が必要になるほか、断水で排せつ物の処理が滞るなどの困難が生じると考える。

  • 「御指摘の“在宅避難を継続する上で支障はない”の意味するところが必ずしも明らかではないが※」、在宅避難での「支障」は先述のとおり。「長期停電のリスク」への対応については、防災・減災に役立つ施設の容積率を緩和するため2012年に建築基準法施行令を改正した。また、小型タンカーからの燃料補給については、「御指摘の“訓練”の詳細について網羅的に把握しているものではないが※」、2013年に示した「震災時等における危険物の仮貯蔵・仮取扱い等の安全対策及び手続きに係るガイドライン」の中で言及している。

  • 「御指摘の“非常用発電機”の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが※」、自家用発電設備や装置の「点検」の「実施率」は把握していない。また、自家発電設備や装置については消防法や建築基準法で点検と報告について定めているが、政府として確認はしていない。

※ 原文を一部加工し引用しました。

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 詳細情報

質問主意書名 :タワーマンションの災害時の対策に関する質問主意書 
提出先 :衆議院
提出国会回次 :198
提出番号 :45
提出日 :2019年2月14日
転送日 :2019年2月20日
答弁書受領日 :2019年2月26日

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