防衛省が6月10日に発表したF35A墜落事故の報告書では、パイロットの空間識失調を原因と推定する一方で、F35Aの機体の不具合が原因である可能性も完全には否定できないとした。F35については、米国にて重大な欠陥の詳細と国防総省の改善計画を期した文書が報道されているが、日本政府はそのような情報を把握…
防衛省が6月10日に発表したF35A墜落事故の報告書では、パイロットの空間識失調を原因と推定する一方で、F35Aの機体の不具合が原因である可能性も完全には否定できないとした。F35については、米国にて重大な欠陥の詳細と国防総省の改善計画を期した文書が報道されているが、日本政府はそのような情報を把握した上でF35Aの飛行再開を決めたのだろうか。
防衛省が報告書にて、「機体のエンジン制御、操縦及び電気系統の不具合」が事故の要因となったことを、「可能性が極めて低いが完全には否定できない」とした理由はなにか。防衛省の発表では肝心の事故原因が特定されておらず、飛行再開すべきではないのではないか。
米国の「ディフェンス・ニュース」は、F35の暗視ディスプレイには平均以下のレベルの星空で夜間飛行する際にパイロット地平線を誤認する欠陥があると国防総省の文書に記されていると指摘している。防衛省はその内容を把握しているのか。防衛省が保有するF35Aにも同様の欠陥が存在するのか。また、それを事故原因として検討したことがあるのか。
国防総省の文書では、機体が20度を越える迎角時には飛行が困難になる(F35B及びC)、マッハ1.2を上回る速度で飛行するとステルスのコーティングが損傷する(F35B及びC)、気温32度以上の場合に機体を空中に保つ推力が生み出せず激しい着陸となる(F35B)などの欠陥を指摘しているが、政府はこれらを把握しているのか。
航空幕僚監部公表の「F35A戦闘機墜落事故の要因と再発防止策について(6月10日)」では、事故機のパイロットが墜落推定時間の15秒前まで地上管制と交信を継続し、その中にエンジン制御、操縦、電気系統等の不具合を示唆する内容がなかったことから、「可能性は極めて低い」とした。一方で事故機のフライト・データ・レコーダーは未発見であり、各種機器の墜落時までの正常作動を示す記録の確認ができておらず「完全には否定できない」としている。
墜落原因として推定される「空間識失調」については、F35Aのすべてのパイロットに再発防止策としての教育と訓練を実施した。加えて、全てのF35Aに入念な点検を実施し安全な飛行に問題ないと確認したことから、8月1日から飛行を再開することとした。
政府としては個々の報道を前提とした質問については回答を差し控えるが、米政府からは、米国政府監査院が指摘するF35の重大欠陥等についてのリストを入手し、日本が導入しているF35Aについての飛行の安全に影響する問題なない旨を確認しており、航空自衛隊からもF35Aについて飛行の安全に影響がある旨の報告は受けていない。
政府としては個々の報道を前提とした質問については回答を差し控えたい。
@westman
2020/03/08
test
@zodiac
2019/08/28
下記の質問に対して、何故返事をしないのか?国民代表者からの質問に答えず、事故再発可能性の有無がわからない状態で何故飛行再開をするのか? 『米国の「ディフェンス・ニュース」は、F35の暗視ディスプレイの欠陥によりパイロットが水平線を誤認する欠陥が国防総省の文書に期されている旨を指摘しているが、防衛省が保有するF35Aにも同様な欠陥が存在するのか。また、それを事故原因として検討したことがあるのか。』
質問主意書名 : | F35A墜落事故の原因及び同戦闘機の諸欠陥に関する質問主意書 |
提出先 : | 衆議院 |
提出国会回次 : | 199 |
提出番号 : | 3 |
提出日 : | 2019年8月1日 |
転送日 : | 2019年8月5日 |
答弁書受領日 : | 2019年8月15日 |