防衛省は、イージス・アショア導入の閣議決定(2017年12月19日)から半年もたたない2019年5月28に、配備候補地として「むつみ演習場」と「新屋演習場」の2か所を選定した。 その後、両候補地周辺地域で数々の混乱が続いているのはよく知られている通りだ。 防衛省はなぜ、これほど短い時間で候補…
防衛省は、イージス・アショア導入の閣議決定(2017年12月19日)から半年もたたない2019年5月28に、配備候補地として「むつみ演習場」と「新屋演習場」の2か所を選定した。 その後、両候補地周辺地域で数々の混乱が続いているのはよく知られている通りだ。
防衛省はなぜ、これほど短い時間で候補地を選定したのか。
また、防衛省が候補地選定の根拠とする「シミュレーション分析」の結果も、自治体(秋田県)の要望にも関わらず、詳細な説明は行われていない。防衛省は、選定の根拠となった分析結果を示さなずに、ではどのように候補地の関係自治体を説得できると考えているか。
秋田県知事と秋田県市長は、河野防衛大臣への「申入れ」の中で、秋田県および山口県の2か所にイージス・アショアを配置することで、日本全域をバランスよく防衛できるとした「数理的な分析」の結果を可能な限り明確に示すことを求めている。
「数理的な分析」が重要な意味を持っているということだが、その分析結果だけで「むつみ演習場」と「新屋演習場」は選定されたということか。
防衛省は「これまでに実施したシミュレーション分析の結果」両候補地が最も適切な組み合わせであると「第2回説明資料」で説明しているが、では「シミュレーション分析」とは何を示すのか。
秋田県知事および秋田市長の「申入れ」にもある「数理的な分析結果」を具体的に説明するべきではないか。
防衛省の説明資料には「配備候補地の絞り込み」の検討に、米国ミサイル防衛庁の協力を得たとの記述がある。 どのような経緯で「米国ミサイル防衛庁」の協力を得ることになったのか。候補地の「選定」に同庁はどのように関与・協力しているのか。
そもそも閣議決定から半年以内の候補地選定について、防衛省は拙速だと考えないのか。
「数理的分析」は、我が国全域を常時・持続的に防護するために、陸上配備型イージス・システム2基を日本海側のどこに配置することが適当かについての分析である。
秋田県付近と山口県付近に配備することで、我が国全域の常時・持続的防衛が可能と見込まれるに至った。
実際の配置に際しては、遮蔽物のない事、平坦な敷地を確保できること、電力・水道などの安定確保ができること、周辺の住民・環境への意影響が生じない様配置することなどを踏まえ、陸上自衛隊の「むつみ演習場」と「新屋演習場」を選定した。
「シミュレーション分析」は上述の「数理的な分析」のことを示すが、お具体的な「数理的な分析」の詳細は、我が国の弾道ミサイル防衛システムの具体的な対処能力を明らかにすることから、回答を差し控える。
陸上配備型イージス・システムの「配備候補地絞り込み」については、同システムを配備・運用中の米国から、性能及び運用に関する情報提供を受けるために、米国防省ミサイル防衛庁から必要な協力を得た。 これ以上の詳細は、同国との関係上回答を差し控える。
陸上配備型イージス・システムの配備候補地の選定は上記の検討過程を経ており、拙速との指摘はあたらない。
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質問主意書名 : | イージス・アショア配備候補地の絞り込みに関する質問主意書 |
提出先 : | 衆議院 |
提出国会回次 : | 201 |
提出番号 : | 173 |
提出日 : | 2020年4月14日 |
転送日 : | 2020年4月20日 |
答弁書受領日 : | 2020年4月24日 |